もうだめってときは明け方の空の雲を数える

部屋の隅で枯れた観葉植物が可哀想で、わたしは植物が死ぬ前に見た最後の悪者で

綺麗だったな素敵だったなって思い出の分だけ現在が空っぽになる

家の中はいつまでも安全基地にならない

頭の中のことを話した時の相手の困った顔が怖くて本当に思ってることなんにも言えない

なんにも言えないでケラケラ笑ってる時の自分がほんとうに嫌い

深刻な話は分かりませんって顔で過ごして

自分で選んだ立ち位置を夜な夜な呪っている

誰にも傷付けられていないのにいつも何かに傷付いている

あ、だめだ と思って訂正したあとに

張り付いたことばの粘度で喉が渇いています

こんなに上手になったんだった

楽しかったーのあとのぽっかりとした虚しさ

明け方の空の雲を数える

8こあったら頑張る約束をする

白い空の雲を数える